ばね指
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- スマホをよく使う…
- 指が固まって動かない…
「ばね指」改善のための3つの選択肢 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
ばね指とは何か?その症状と原因を詳しく解説
ばね指は、指を曲げ伸ばしする際に「カクン」と引っかかったり、スムーズに動かせなくなったりする症状を指します。正式名称は「腱鞘炎(けんしょうえん)」の一種である「狭窄性腱鞘炎(きょうさくせいけんしょうえん)」、特に「屈筋腱腱鞘炎(くっきんけんけんしょうえん)」と呼ばれます。指の付け根に痛みや腫れが生じ、進行すると指が伸びたまま、あるいは曲がったままの状態になり、無理に動かそうとすると強い痛みと共に跳ね上がるような動きを伴うことから「ばね指」と呼ばれています。
指の構造とばね指の発生メカニズム
私たちの指は、骨と、それを動かす筋肉に繋がる腱(けん)によって複雑に構成されています。指を曲げる動作を司るのが「屈筋腱(くっきんけん)」で、この腱は指の骨に沿って走行しています。腱がスムーズに動くように、腱の周囲には「腱鞘(けんしょう)」と呼ばれるトンネル状の組織があります。腱鞘は、腱が骨から浮き上がらないように押さえ、また摩擦を軽減する役割を担っています。
ばね指は、この屈筋腱と腱鞘の間に炎症が生じ、摩擦が大きくなることで発生します。具体的には、指の付け根、特に手のひら側のA1プーリー(第一環状靭帯)という部分で、腱鞘が肥厚したり、腱自体が腫れたりすることで、腱の通り道が狭くなります。狭くなったトンネルに腱がスムーズに通れなくなり、引っかかりが生じるのです。
腱が引っかかった状態で無理に指を曲げ伸ばししようとすると、腫れた腱瘤(こぶ)が狭い腱鞘を通過する際に強い摩擦が生じ、「カクン」というばね現象が起こります。この摩擦がさらに炎症を悪化させ、腱や腱鞘がますます肥厚するという悪循環に陥ることで、ばね指の症状が慢性化・重症化していきます。
ばね指の主な症状
ばね指の症状は、初期段階から進行するにつれて変化していきます。
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指の付け根の痛み:指を動かす際に、手のひら側の指の付け根に痛みを感じます。特に朝起きた時や、指を使い始めた時に痛みが強くなる傾向があります。
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引っかかり感、カクンという現象:指を曲げ伸ばしする際に、腱が腱鞘に引っかかり、スムーズに動かない感覚があります。無理に動かそうとすると、急に「カクン」と跳ね上がるような動きを伴い、これが「ばね指」の名前の由来となっています。
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腫れ、熱感、圧痛:炎症が生じているため、指の付け根が腫れたり、触ると熱っぽく感じたり、押すと痛む圧痛(あっつう)が生じます。
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指の伸展制限:症状が進行すると、指が完全に伸ばせなくなったり、曲がったままの状態になったりします。他の指で補助しないと伸ばせない、あるいは全く動かせなくなることもあります。
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朝のこわばり:朝起きた時に、指全体がこわばって動かしにくいと感じることがよくあります。これは、寝ている間に指を動かさないことで炎症部位が固まるためと考えられます。
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こぶ(腱瘤)の触知:炎症により腱の一部が腫れて、指の付け根(A1プーリー部)にしこりのような腱瘤(けんりゅう)を触れることがあります。
ばね指の誘発要因とリスクファクター
ばね指は、特定の要因や生活習慣によって発症しやすくなります。
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指の使いすぎ:楽器演奏、裁縫、パソコン作業、スマートフォンの多用、家事、特定のスポーツなど、指を酷使する機会が多い人に発症しやすい傾向があります。腱と腱鞘への摩擦が繰り返し生じるためです。
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性別と年齢:特に40代から60代の女性に多く見られます。これは、更年期におけるホルモンバランスの変化(エストロゲンの減少)が腱や腱鞘の滑走性に影響を与えるためと考えられています。
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妊娠・出産期:妊娠中や産後もホルモンバランスが大きく変化するため、ばね指を発症しやすい時期です。
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基礎疾患:糖尿病、関節リウマチ、透析を受けている方などは、ばね指を発症しやすいリスクが高いとされています。これらの疾患は、全身の組織に影響を与え、腱や腱鞘の炎症を促進する可能性があります。
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特定の指:親指(母指)、中指、薬指に多く見られますが、どの指にも発生する可能性があります。
ばね指の診断と治療
ばね指の診断は、主に患者さんの訴えと医師による視診・触診、指の動きの確認によって行われます。特に、指の付け根の圧痛や、指を動かした際の引っかかり、ばね現象の有無が重要な診断基準となります。X線(レントゲン)検査では、骨の異常がなければ通常は異常は見られません。
治療は、症状の程度によって保存療法と手術療法に分けられます。
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保存療法:
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安静:指の安静が最も重要です。患部の使いすぎを避け、必要に応じてサポーターなどで固定することもあります。
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薬物療法:炎症を抑える非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)の内服薬や湿布が処方されます。
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ステロイド注射:指の付け根の腱鞘内に直接、抗炎症作用の強いステロイドを注射することで、炎症を抑え、腱鞘の腫れを引かせ、痛みを軽減する効果が期待できます。効果は一時的な場合もありますが、繰り返しの注射で改善することもあります。
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理学療法:指や手首のストレッチ、温熱療法なども症状緩和に役立つことがあります。
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手術療法:保存療法で効果が見られない場合や、症状が重度で日常生活に大きな支障をきたしている場合に検討されます。手術は、狭くなっている腱鞘の一部を切開し、腱の通り道を広げることを目的とします。局所麻酔で行われることが多く、比較的短時間で終わります。手術後は、指の動きがスムーズになり、痛みが改善することが期待できます。
ばね指は、指の酷使が原因となることが多いため、日頃からの指のケアや、原因となる動作の改善も非常に重要です。症状に気づいたら、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
ばね指の原因 | スポルト鍼灸整骨院 多磨店
「ばね指」改善のための選択肢は、大きく分けて3つあります。
自宅でのセルフケア
ばね指の症状に悩むなら、自宅でのセルフケアで痛みを軽減できます。
最も大切なのは、患部の安静です。指の使いすぎを避け、必要に応じてサポーターなどで固定することも有効でしょう。炎症が起きている場合は、アイシングで冷やすと痛みが和らぎます。
痛みが落ち着いてきたら、指のストレッチを試してください。例えば、手のひらを上に向けて指をゆっくり反らせたり、指の付け根(A1プーリー)を優しくマッサージしたりすることで、屈筋腱の滑りを良くする効果が期待できます。
朝のこわばりには、温かいお湯で手を温めるのもおすすめです。無理のない範囲で継続し、症状の悪化を防ぎましょう。
症状が重い場合は、薬剤の使用も検討されますが、自己判断での服用は厳禁です。必ず専門家の指示に従ってください。
また、誤った知識や方法で行うセルフケアは、かえって状態を悪化させる危険性もあります。もし症状が改善しない場合は、悪化する前に速やかに医師や専門家に相談し、適切な治療を受けてください。
整形外科を受診する
整形外科では、ばね指に対し、まず保存療法を行います。
炎症を抑えるため、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)の内服や湿布などの薬物療法を処方します。最も効果的なのは、指の付け根のA1プーリー(第一環状靭帯)周辺の腱鞘内に直接、抗炎症作用のあるステロイド注射を行うことです。これにより、炎症を抑え、腱の滑りを改善し、痛みを軽減します。
これらの保存療法で改善が見られない場合や、症状が重度で日常生活に支障をきたす際は、手術療法が検討されます。手術は、狭くなった腱鞘の一部を小さく切開し、屈筋腱の通り道を広げることで、指の引っかかりや痛みを解消します。局所麻酔下で行われ、比較的短時間で終了し、高い改善率が期待できます。
ただ、原因が特定しにくい症状に対しては、主に痛み止め(鎮痛剤)を処方し、その後の経過を観察するという保存療法的なアプローチが選択されます。
薬物療法は、痛みを一時的に早く抑えたい場合には非常に有効です。しかし、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。そのため、痛みが一時的に和らいでも、症状が再発しやすいという点には注意が必要です。
整骨院での治療を選択する
整骨院では、ばね指の治療に対し、指だけでなく身体全体のバランスを考慮した多角的なアプローチを行います。
まず、問診と触診で指の付け根の圧痛(特にA1プーリー部)や、指の動き、そして手首や腕、さらには姿勢の歪みまで評価し、痛みの根本原因を特定します。その上で、身体全体のバランスを整える目的で、骨盤矯正や姿勢矯正を取り入れることもあります。
主な施術として、炎症を起こしている屈筋腱や腱鞘、およびその周囲の筋肉の緊張を緩め、血行を促進する手技療法(徒手療法)が中心です。これには、指や手首の関節の可動域を広げるためのストレッチや、軟部組織の柔軟性を高めるマッサージなどが含まれます。
さらに、鍼灸治療も効果的な選択肢です。東洋医学の観点から、全身の「気」と「血」の巡りを整え、自然治癒力を引き出します。ばね指の場合、患部である指の付け根の経穴(ツボ)や、手首、腕、肩など関連するツボに鍼を施すことで、局所の血流改善を促し、炎症を抑え、鎮痛効果を図ります。お灸を併用すれば、温熱効果により筋肉や腱の弛緩をさらに促進し、症状の緩和に貢献します。
これらの複合的な施術と、指の安静や体操に関する指導を通じて、ばね指の症状改善と再発予防を目指します。
整骨院での治療における留意点としては、治療が手技中心となるため、施術者の技術や知識に差がある点です。そのため、正しい理論とエビデンスに基づいた効果的な施術が提供されているかを見極めることが大切です。どのような治療理念を持ち、どのようなアプローチを行う整骨院を選ぶかが大切になります。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う「ばね指」治療
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う根本改善治療は、神経と血液の流れを正常化し、自然治癒力を高めることを目的としています。
神経と血液の流れを妨げている根本原因を追究し、骨盤矯正、筋膜リリース、神経調整などを組み合わせて根本原因にアプローチする治療法を「根本改善治療」といいます。
身体を構成する「骨格」「筋肉」「神経」3つの要素に同時にアプローチできるのが特徴です。
「骨盤・骨格矯正」で痛みの発生源を根本改善します。
骨盤は身体の土台、背骨は大黒柱です。
骨盤の歪みを矯正し、土台となる骨盤が正しいポジションに安定することにより、再び背骨が正常なS字カーブを描いて、痛みの発生源を根本から改善していきます。
痛みやシビレなどの不調を改善するにも、まずは骨組みから整えることが大切です。
「筋膜リリース」で筋肉の柔軟性を取り戻し、血流改善します。
筋肉を包み込む「筋膜」をリリースすることで、凝り固まった筋肉の柔軟性を取り戻し、全身の血流を改善し、リンパの流れを促進していきます。
筋肉が凝り固まったままの状態では、骨盤・骨格矯正の効果も半減してしまいます。
矯正された骨盤を維持させるためにも、患部の筋肉を柔らかくすることは必要不可欠です。
筋肉が柔軟性を取り戻すことで、骨盤が正しいポジションに安定し、内臓の働きやホルモンバランスも改善されます。
「神経調整」で神経の伝達異常を改善します。
痛みやシビレなどが長く続くと、神経も筋肉と同様に疲労し、感覚異常や知覚鈍麻、または神経過敏状態を引き起こしています。
骨盤や筋肉が正しい状態に戻ることで、ある程度の改善は見込めますが、慢性的な痛みやシビレの症状には、鍼灸治療を取入れた神経調整を行います。
神経調整で、神経の疲労を取り除き、慢性的な痛みやシビレをリセットします。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店が考える健康とは、単に痛みがない状態を指すのではありません
それは「痛みなく快適な日常生活を送り、自分のやりたいことを自由にできること」、そして「身体的・精神的に調和がとれ、安定していること」です。
私たちは、目の前の痛みを取り除くだけでなく、その根本原因にアプローチし、「元に戻らない体づくり」を目指すという治療理念のもとに施術を行っています。
多くの場合、痛みがなくなると治療を中断され、再び同じような痛みに悩まされて来院される方が少なくありません。痛みが消えても、根本的な原因が解決され、「元に戻らない体づくり」ができていなければ、残念ながら同じ症状を繰り返してしまうのです。
そこで、スポルト鍼灸整骨院 多磨店では、その治療プロセスとして「改善予防型プログラム治療」を提供しています。
検査とカウンセリングを通じて、患者様お一人お一人の症状に合わせた個別の施術プログラムを作成し、そして骨盤矯正を軸に、筋膜リリースや神経調整(鍼灸治療)を組み合わせることで、症状を根本から改善へと導きます。身体を構成する骨格・筋肉・神経の3要素すべてにアプローチできるのが、私たちの治療の大きな特徴です。
皆様のお悩みが根本的に解決されるよう、私たちは本気で施術に取り組ませていただきます。長年同じ症状で悩まれている方、もう同じ痛みを繰り返したくないと願う方は、ぜひ一度、ご相談ください。
《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》