偏頭痛
- 頭痛がひどく、生活に支障がある…
- なかなか根本的には治らない…
- 薬を飲んでも、また繰り返す…
- 頭痛薬が効かなくなってきている…
- 肩や首の張りが強い…
偏頭痛の原因と症状 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
偏頭痛:その複雑なメカニズムと多岐にわたる症状
偏頭痛は、一般的な頭痛の中でも特に生活の質に大きな影響を与える疾患であり、世界中で多くの人々がその症状に苦しんでいます。単なる頭痛とは異なり、その発症メカニズムは複雑で、多様な症状を伴うのが特徴です。
偏頭痛とは何か?
偏頭痛は、国際頭痛分類第3版(ICHD-3)において「一次性頭痛」の一つに分類されます。これは、脳や神経系に明らかな器質的異常がないにもかかわらず発生する頭痛を指します。
偏頭痛の典型的な症状は、片側性の拍動性頭痛ですが、両側に起こることもあります。中等度から重度の痛みであり、日常的な動作によって悪化することが多く、日常生活に支障をきたすほどです。多くの場合、吐き気や嘔吐、光や音に対する過敏症(光過敏、音過敏)を伴います。偏頭痛は、特に20代から40代の女性に多く見られる傾向がありますが、性別や年齢に関わらず発症する可能性があります。
偏頭痛の発症メカニズム
偏頭痛の発症メカニズムは完全に解明されているわけではありませんが、いくつかの重要な要素が関与していると考えられています。
1. 三叉神経血管系の活性化: 偏頭痛の発作中には、脳の主要な感覚神経である三叉神経の末端から、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)などの神経ペプチドが放出されることが分かっています。これらの神経ペプチドは、脳の血管(特に硬膜血管)を拡張させ、炎症反応を引き起こします。この炎症が、血管周囲の神経終末を刺激し、痛みを発生させると考えられています。
2. 脳幹の機能異常: 偏頭痛患者の脳では、特に痛みの伝達や調節に関わる脳幹の領域に機能的な変化が見られることがあります。これにより、痛みの感受性が高まり、わずかな刺激でも偏頭痛が誘発されやすくなると考えられています。
3. 皮質拡散性抑制(CSD): 前兆を伴う偏頭痛、特に閃輝暗点などの視覚前兆がある場合に観察される現象です。脳の皮質で神経細胞の活動が一時的に低下し、それが波のように広がる現象で、その後に続く頭痛の発症に関与すると言われています。CSDの発生が、三叉神経血管系の活性化を引き起こす可能性も指摘されています。
4. セロトニン神経系の関与: セロトニンは神経伝達物質であり、気分や睡眠だけでなく、痛みの調節にも深く関わっています。偏頭痛患者では、セロトニン受容体の機能異常やセロトニン濃度の変動が偏頭痛の発症に関与すると考えられています。トリプタン製剤と呼ばれる偏頭痛の急性期治療薬は、セロトニン受容体を刺激することで血管収縮と神経ペプチドの放出抑制を促し、偏頭痛を和らげます。
偏頭痛の誘発因子
偏頭痛は、特定の誘発因子によって引き起こされることがあります。個人差はありますが、一般的な誘発因子としては以下のようなものが挙げられます。
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ストレス: 精神的ストレスやストレスからの解放時にも偏頭痛が起こることがあります。
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睡眠: 睡眠不足や過眠、不規則な睡眠リズムも誘発因子となります。
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食事: チーズ、チョコレート、赤ワイン、カフェイン(摂取過多や離脱)などが挙げられますが、個人差が大きいです。
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ホルモン変動: 女性の場合、月経周期に伴うエストロゲンの変動が偏頭痛の誘発因子となることが非常に多いです。
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気象変化: 気圧の変化や気温の変化も偏頭痛を誘発することがあります。
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強い光や音、匂い: フラッシュライトや強い日差し、騒音、香水などの強い匂いが偏頭痛を引き起こすことがあります。
偏頭痛の診断と治療
偏頭痛の診断は、主に患者さんの問診に基づいて行われます。頭痛の頻度、持続時間、痛みの性質、随伴症状などを詳しく確認し、国際頭痛分類の診断基準に照らし合わせて診断されます。必要に応じて、他の疾患との鑑別のため、MRIやCTなどの画像検査が行われることもあります。
偏頭痛の治療は、大きく分けて急性期治療と予防治療の2つがあります。
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急性期治療: 偏頭痛発作時に痛みを和らげるための治療です。市販の鎮痛剤(NSAIDs)が有効な場合もありますが、より効果的な治療薬としてトリプタン製剤が広く用いられています。最近では、CGRP関連経路を標的とした新規薬剤(CGRP抗体製剤)も登場し、高い効果が期待されています。
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予防治療: 偏頭痛の頻度や重症度を減らすための治療です。高血圧治療薬(β遮断薬、カルシウム拮抗薬)、抗てんかん薬、抗うつ薬などが用いられます。また、前述のCGRP抗体製剤は、予防薬としても使用されており、高い効果と少ない副作用が報告されています。
偏頭痛は、単なる気のせいや我慢すべきものではありません。適切な診断と治療を受けることで、偏頭痛による苦痛を軽減し、より質の高い日常生活を送ることが可能です。偏頭痛でお悩みの方は、頭痛専門医や神経内科を受診し、ご自身に合った治療法を見つけることが重要です。
「偏頭痛」改善のための3つの選択肢 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
「偏頭痛」改善のための選択肢は、大きく分けて3つあります。
自宅でのセルフケア
偏頭痛の症状を和らげ、発作の頻度を減らすためには、自宅でのセルフケアが非常に重要です。まず、頭痛発作の予兆を感じたら、暗く静かな場所で横になり、安静にすることが基本です。光や音の刺激は偏頭痛を悪化させる可能性があるため、可能な限り遮断しましょう。
痛む部分を冷やすことも有効です。冷却シートや濡れタオルでこめかみや首筋を冷やすことで、拡張した血管が収縮し、痛みの緩和が期待できます。これは、血管性頭痛である偏頭痛の特性を踏まえた対処法です。
また、規則正しい生活リズムを心がけることも大切です。特に睡眠は重要で、睡眠不足も過眠も偏頭痛の誘発因子となり得ます。毎日決まった時間に就寝・起床し、十分な睡眠時間を確保しましょう。
ストレスは偏頭痛の大きな誘発因子の一つです。リラクゼーションを取り入れ、ストレスを上手に管理することが重要です。軽いストレッチや深呼吸、アロマセラピーなども効果的です。カフェインやアルコール、特定の食品など、ご自身の偏頭痛の誘発因子を把握し、できるだけ避けるようにすることも再発予防に繋がります。これらのセルフケアを継続することで、偏頭痛のコントロールがしやすくなるでしょう。
症状が重い場合は、薬剤の使用も検討されますが、自己判断での服用は厳禁です。必ず専門家の指示に従ってください。
また、誤った知識や方法で行うセルフケアは、かえって状態を悪化させる危険性もあります。もし症状が改善しない場合は、悪化する前に速やかに医師や専門家に相談し、適切な治療を受けてください。
整形外科を受診する
整形外科が偏頭痛の直接的な専門分野ではないものの、偏頭痛と鑑別が必要な頸部由来の頭痛や、頸椎の異常に起因する頭痛に対しては治療を行います。整形外科ではまず、詳細な問診と診察を行い、レントゲンやMRIといった画像検査を通じて、偏頭痛のような症状を引き起こす可能性のある頸椎症や椎間板ヘルニア、頚性神経根症などの器質的な問題がないかを確認します。
もし頸部からの影響が示唆される場合、治療の中心となるのは保存療法です。薬物療法では、炎症を抑え痛みを和らげるために非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)や筋弛緩薬が処方されることがあります。また、神経の炎症や圧迫が疑われる場合には、神経ブロック注射が行われることもあります。これは、特定の神経の周囲に局所麻酔薬などを注入し、痛みの伝達を遮断する治療法です。
さらに、理学療法として温熱療法や牽引療法、専門家による徒手療法が行われ、頸部周囲の筋肉の緊張緩和や姿勢の改善を図ります。これらの治療によっても症状が改善しない場合や、神経症状が進行するような重篤なケースでは、圧迫されている神経を解放するための手術療法が検討されることもごく稀にあります。整形外科では、偏頭痛そのものの治療よりも、偏頭痛と類似した症状を呈する頸部関連の疾患に対するアプローチが主となります。
ただ、原因が特定しにくい症状に対しては、主に痛み止め(鎮痛剤)を処方し、その後の経過を観察するという保存療法的なアプローチが選択されます。
薬物療法は、痛みを一時的に早く抑えたい場合には非常に有効です。しかし、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。そのため、痛みが一時的に和らいでも、症状が再発しやすいという点には注意が必要です。
整骨院での治療を選択する
整骨院では、偏頭痛の根本的な原因として、身体の歪みや筋肉の過緊張に着目し、その改善を図ります。まず、詳細なカウンセリングと検査で、姿勢の歪み、特に骨盤や頸椎のズレ、肩や首周りの筋肉のトリガーポイントなどを特定します。
治療の中心は手技療法です。固まった筋肉を丁寧にほぐし、血行不良を改善することで、偏頭痛の誘発因子となる筋緊張を和らげます。さらに、骨盤矯正や猫背矯正などを行い、全身のバランスを整え、偏頭痛の発生を抑制します。自宅で実践できるストレッチ指導も行い、再発予防をサポートします。
特に、鍼灸治療は偏頭痛に対して有効な選択肢の一つです。特定の経穴(ツボ)に鍼を施すことで、気の流れを整え、血行促進、自律神経のバランス調整、鎮痛効果を促します。首や肩、頭部のツロにアプローチすることで、痛みの緩和だけでなく、偏頭痛の頻度や強度を軽減する効果が期待できます。整骨院の偏頭痛治療は、対症療法だけでなく、身体全体の調和を取り戻し、根本からの体質改善を目指します。
整骨院での治療における留意点としては、治療が手技中心となるため、施術者の技術や知識に差がある点です。そのため、正しい理論とエビデンスに基づいた効果的な施術が提供されているかを見極めることが大切です。どのような治療理念を持ち、どのようなアプローチを行う整骨院を選ぶかが大切になります。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う「偏頭痛」治療
スポルト鍼灸整骨院 多磨店が治療対象とする頭痛は、主にストレスや筋緊張からくる頭痛、すなわち「偏頭痛」「緊張性頭痛」などの一次性頭痛です。
いつもと違う激しい痛み、日を追うごとに痛みの強度が増す、麻痺や痺れを伴う、このような場合は脳に重篤な疾患を抱えている可能性がありますので、直ぐに医療機関を受診して下さい。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う根本改善治療は、神経と血液の流れを正常化し、自然治癒力を高めることを目的としています。
神経と血液の流れを妨げている根本原因を追究し、骨盤矯正、筋膜リリース、神経調整などを組み合わせて根本原因にアプローチする治療法を「根本改善治療」といいます。
身体を構成する「骨格」「筋肉」「神経」3つの要素に同時にアプローチできるのが特徴です。
「骨盤・骨格矯正」で痛みの発生源を根本改善します。
骨盤は身体の土台、背骨は大黒柱です。
骨盤の歪みを矯正し、土台となる骨盤が正しいポジションに安定することにより、再び背骨が正常なS字カーブを描いて、痛みの発生源を根本から改善していきます。
痛みやシビレなどの不調を改善するにも、まずは骨組みから整えることが大切です。
「筋膜リリース」で筋肉の柔軟性を取り戻し、血流改善します。
筋肉を包み込む「筋膜」をリリースすることで、凝り固まった筋肉の柔軟性を取り戻し、全身の血流を改善し、リンパの流れを促進していきます。
筋肉が凝り固まったままの状態では、骨盤・骨格矯正の効果も半減してしまいます。
矯正された骨盤を維持させるためにも、患部の筋肉を柔らかくすることは必要不可欠です。
筋肉が柔軟性を取り戻すことで、骨盤が正しいポジションに安定し、内臓の働きやホルモンバランスも改善されます。
「神経調整」で神経の伝達異常を改善します。
痛みやシビレなどが長く続くと、神経も筋肉と同様に疲労し、感覚異常や知覚鈍麻、または神経過敏状態を引き起こしています。
骨盤や筋肉が正しい状態に戻ることで、ある程度の改善は見込めますが、慢性的な痛みやシビレの症状には、鍼灸治療を取入れた神経調整を行います。
神経調整で、神経の疲労を取り除き、慢性的な痛みやシビレをリセットします。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店が考える健康とは、単に痛みがない状態を指すのではありません
それは「痛みなく快適な日常生活を送り、自分のやりたいことを自由にできること」、そして「身体的・精神的に調和がとれ、安定していること」です。
私たちは、目の前の痛みを取り除くだけでなく、その根本原因にアプローチし、「元に戻らない体づくり」を目指すという治療理念のもとに施術を行っています。
多くの場合、痛みがなくなると治療を中断され、再び同じような痛みに悩まされて来院される方が少なくありません。痛みが消えても、根本的な原因が解決され、「元に戻らない体づくり」ができていなければ、残念ながら同じ症状を繰り返してしまうのです。
そこで、スポルト鍼灸整骨院 多磨店では、その治療プロセスとして「改善予防型プログラム治療」を提供しています。
検査とカウンセリングを通じて、患者様お一人お一人の症状に合わせた個別の施術プログラムを作成し、そして骨盤矯正を軸に、筋膜リリースや神経調整(鍼灸治療)を組み合わせることで、症状を根本から改善へと導きます。身体を構成する骨格・筋肉・神経の3要素すべてにアプローチできるのが、私たちの治療の大きな特徴です。
皆様のお悩みが根本的に解決されるよう、私たちは本気で施術に取り組ませていただきます。長年同じ症状で悩まれている方、もう同じ痛みを繰り返したくないと願う方は、ぜひ一度、ご相談ください。
《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》