踵の痛み
- 歩行時に踵が痛む…
- 痛くて足がつけない…
- アキレス腱をつまむと痛い…
- 階段の昇り降りが痛い…
- 運動時の痛みをなくしたい…
踵の痛みの原因と症状 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
踵の痛みとは何か?その多様な原因と病態を詳しく解説
踵の痛みは、足の裏、特にかかとの周辺に生じる不快な症状の総称です。歩行時や立ち仕事、運動時など、日常生活の様々な場面で踵の痛みを感じることがあり、その原因は多岐にわたります。単なる使いすぎによる炎症から、骨や神経の異常、全身性の疾患まで、様々な病気が踵の痛みとして現れる可能性があります。そのため、痛みの性質や持続期間、その他の随伴症状に注意し、適切な診断を受けることが重要です。
踵の構造と痛みのメカニズム
踵は、足の骨の中でも最も大きく、全体重を支える重要な役割を担う踵骨(しょうこつ)によって形成されています。踵骨の下面からは、足の指の付け根まで伸びる強靭な腱の膜である足底筋膜(そくていきんまく)が付着しています。この足底筋膜は、土踏まず(足底縦アーチ)を支え、歩行時の衝撃吸収と推進力に大きく貢献しています。
また、踵の周囲には、アキレス腱が付着する踵骨の後ろ側、脂肪組織で構成される踵骨脂肪体(しょうこつしぼうたい)、そして様々な神経や血管が走行しています。これらの組織のいずれかに異常が生じると、踵の痛みが発生します。例えば、足底筋膜の炎症、踵骨への過度な負担、神経の圧迫、あるいは脂肪体の損傷などが主な痛みの原因となります。
踵の痛みの主な原因
踵の痛みを引き起こす代表的な疾患は以下の通りです。
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足底筋膜炎(そくていきんまくえん): 最も一般的な踵の痛みの原因です。足底筋膜が踵骨に付着する部分(内側踵骨結節付近)に炎症や微細な損傷が生じることで発症します。特に朝起きて最初の一歩を踏み出す時や、長時間座った後に立ち上がる時など、動作の開始時に痛みが強く、しばらく歩くと痛みが和らぐ「ファーストステップペイン」が特徴です。ランニングや長時間の立ち仕事、扁平足、足底アーチの低下、不適切な靴の使用などが誘因となります。
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踵骨棘(しょうこつきょく): 足底筋膜炎が慢性化し、足底筋膜の付着部に骨のトゲ(骨棘)が形成されることがあります。骨棘自体が痛みの原因となることは稀ですが、足底筋膜炎が進行した状態を示すことが多いです。
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踵骨下滑液包炎(しょうこつかかつえきほうえん): 踵骨の下にある滑液包に炎症が生じることで踵の痛みが発生します。足底筋膜炎と似た症状を示すことがありますが、押した時の圧痛点が異なります。
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踵骨疲労骨折(しょうこつひろうこっせつ): 特に長距離ランナーやジャンプを繰り返すスポーツ選手に多く見られます。踵骨に繰り返し負荷がかかることで、骨に小さなヒビが入る疲労骨折が生じ、踵の痛みを引き起こします。初期にはレントゲンで分かりにくいこともあります。
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アキレス腱炎(アキレスけんえん)/アキレス腱付着部炎(アキレスけんふちゃくぶえん): アキレス腱の炎症や、それが踵骨に付着する部分の炎症です。踵の後ろ側やアキレス腱の走行に沿って痛みが生じ、特に運動時に悪化します。
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Haglund変形(ハグルンドへんけい): 踵骨の後ろの上部が突出する骨の変形です。靴との摩擦により、アキレス腱付着部の炎症や、滑液包炎を引き起こし、踵の痛みとなります。
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踵骨脂肪体炎(しょうこつしぼうたいえん): 踵の底にある脂肪体が、繰り返し圧迫されることで炎症を起こし、踵の痛みを感じます。クッション機能が低下することで生じます。
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足根管症候群(そくこんかんしょうこうぐん): 足首の内側にある足根管というトンネル内で、後脛骨神経が圧迫されることで、足の裏や踵、足指にしびれや痛みが現れます。坐骨神経痛と間違われることもありますが、足首の内側を押すと痛みが誘発されるのが特徴です。
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シーバー病(Sever病)/踵骨骨端症(しょうこつこつたんしょう): 成長期の子供(特に8~15歳頃)に多く見られる踵の痛みです。踵骨の成長軟骨に過度な牽引力がかかることで炎症が生じます。運動時に痛みが強く、スポーツ活動を制限する必要がある場合もあります。
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全身性の疾患: 稀に、関節リウマチ、強直性脊椎炎などの膠原病や、痛風、感染症などが原因で踵の痛みが生じることもあります。
痛みの特徴と受診の目安
踵の痛みの性質は、その原因によって様々です。
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動作開始時痛: 朝起きて最初の一歩、長時間座った後の立ち上がりなど。足底筋膜炎に典型的な症状です。
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運動時痛: 運動中や運動後に痛みが強くなる場合。疲労骨折、腱炎などが考えられます。
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安静時痛/夜間痛: 炎症が非常に強い場合や、稀に腫瘍などが原因の場合は、安静にしていても、あるいは夜間に痛みが続くことがあります。
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しびれを伴う: 足根管症候群など、神経の圧迫が原因の場合に生じます。
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腫れ・熱感: 急性期の炎症や感染症などで見られます。
以下のような症状がある場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診してください。
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突然発症した強い踵の痛みで、体重をかけられない
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腫れや熱感を伴う踵の痛み
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踵の痛みとともに足のしびれや麻痺がある
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発熱を伴う踵の痛み
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安静にしていても痛みが続く、夜間痛が強い踵の痛み
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子供の踵の痛みで、運動を嫌がる、歩き方がおかしい
踵の痛みは、放置すると慢性化したり、歩行バランスが崩れて膝や腰にも影響を及ぼしたりする可能性があります。早期に適切な診断と治療を受けることが、症状の改善と快適な日常生活のために非常に重要です。
「踵の痛み」改善のための3つの選択肢 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
「踵の痛み」改善のための選択肢は、大きく分けて3つあります。
自宅でのセルフケア
踵の痛みを抱える場合、自宅での適切なセルフケアが症状緩和に繋がります。
まず、痛みが強い急性期は無理せず安静にし、炎症を抑えるためにアイシングを活用しましょう。特に朝の「ファーストステップペイン」には、ベッドサイドで足首をゆっくり動かす準備運動が有効です。
痛みが落ち着いてきたら、足底筋膜やアキレス腱のストレッチを取り入れてください。例えば、壁に手をついてアキレス腱を伸ばしたり、床にタオルを敷いて足指でたぐり寄せるタオルギャザー運動は、足底のアーチをサポートし、踵への負担を減らします。また、クッション性の良い靴を選び、インソールで足底のアーチを適切にサポートすることも重要です。
症状が重い場合は、薬剤の使用も検討されますが、自己判断での服用は厳禁です。必ず専門家の指示に従ってください。
また、誤った知識や方法で行うセルフケアは、かえって状態を悪化させる危険性もあります。もし症状が改善しない場合は、悪化する前に速やかに医師や専門家に相談し、適切な治療を受けてください。
整形外科を受診する
整形外科では踵の痛みに対し、原因を特定した上で適切な治療を行います。
まず、足底筋膜炎など炎症性の痛みには、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)の内服や外用といった薬物療法が処方されます。痛みが強い場合は、患部へのステロイド注射を行い、炎症を強力に抑えることもあります。また、足底のアーチをサポートするインソール(足底板)の作成指導も行われます。
保存療法で改善が見られない、あるいは疲労骨折など他の原因が特定された場合は、手術療法が検討されることも稀にあります。例えば、頑固な足底筋膜炎に対しては足底筋膜のリリース術、重度の骨棘形成に対する切除術など、症状と画像診断に基づき、医師が最適な治療法を提案します。
ただ、原因が特定しにくい症状に対しては、主に痛み止め(鎮痛剤)を処方し、その後の経過を観察するという保存療法的なアプローチが選択されます。
薬物療法は、痛みを一時的に早く抑えたい場合には非常に有効です。しかし、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。そのため、痛みが一時的に和らいでも、症状が再発しやすいという点には注意が必要です。
整骨院での治療を選択する
整骨院における踵の痛みの治療では、単に痛む部位にアプローチするのではなく、根本的な原因を見極め、全身のバランスを整えることが重視されます。
例えば、骨盤矯正により姿勢や歩行のクセを改善し、踵に過剰な負担がかからないよう調整を行います。また、足底筋膜炎やアキレス腱周囲炎が疑われる場合には、手技療法で筋膜や筋肉の緊張を緩め、ストレッチやテーピングで支持力を高めるとともに、負担軽減を図ります。
さらに鍼灸治療では、踵周囲やふくらはぎの経穴(例えば承山、崑崙など)に鍼を刺入し、局所の血流改善と痛みの緩和、自然治癒力の促進を図ります。灸施術による温熱刺激も有効で、慢性的な踵の痛みの改善に貢献します。
整骨院での治療における留意点としては、治療が手技中心となるため、施術者の技術や知識に差がある点です。そのため、正しい理論とエビデンスに基づいた効果的な施術が提供されているかを見極めることが大切です。どのような治療理念を持ち、どのようなアプローチを行う整骨院を選ぶかが大切になります。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う「踵の痛み」治療
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う根本改善治療は、神経と血液の流れを正常化し、自然治癒力を高めることを目的としています。
神経と血液の流れを妨げている根本原因を追究し、骨盤矯正、筋膜リリース、神経調整などを組み合わせて根本原因にアプローチする治療法を「根本改善治療」といいます。
身体を構成する「骨格」「筋肉」「神経」3つの要素に同時にアプローチできるのが特徴です。
「骨盤・骨格矯正」で痛みの発生源を根本改善します。
骨盤は身体の土台、背骨は大黒柱です。
骨盤の歪みを矯正し、土台となる骨盤が正しいポジションに安定することにより、再び背骨が正常なS字カーブを描いて、痛みの発生源を根本から改善していきます。
痛みやシビレなどの不調を改善するにも、まずは骨組みから整えることが大切です。
「筋膜リリース」で筋肉の柔軟性を取り戻し、血流改善します。
筋肉を包み込む「筋膜」をリリースすることで、凝り固まった筋肉の柔軟性を取り戻し、全身の血流を改善し、リンパの流れを促進していきます。
筋肉が凝り固まったままの状態では、骨盤・骨格矯正の効果も半減してしまいます。
矯正された骨盤を維持させるためにも、患部の筋肉を柔らかくすることは必要不可欠です。
筋肉が柔軟性を取り戻すことで、骨盤が正しいポジションに安定し、内臓の働きやホルモンバランスも改善されます。
「神経調整」で神経の伝達異常を改善します。
痛みやシビレなどが長く続くと、神経も筋肉と同様に疲労し、感覚異常や知覚鈍麻、または神経過敏状態を引き起こしています。
骨盤や筋肉が正しい状態に戻ることで、ある程度の改善は見込めますが、慢性的な痛みやシビレの症状には、鍼灸治療を取入れた神経調整を行います。
神経調整で、神経の疲労を取り除き、慢性的な痛みやシビレをリセットします。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店が考える健康とは、単に痛みがない状態を指すのではありません
それは「痛みなく快適な日常生活を送り、自分のやりたいことを自由にできること」、そして「身体的・精神的に調和がとれ、安定していること」です。
私たちは、目の前の痛みを取り除くだけでなく、その根本原因にアプローチし、「元に戻らない体づくり」を目指すという治療理念のもとに施術を行っています。
多くの場合、痛みがなくなると治療を中断され、再び同じような痛みに悩まされて来院される方が少なくありません。痛みが消えても、根本的な原因が解決され、「元に戻らない体づくり」ができていなければ、残念ながら同じ症状を繰り返してしまうのです。
そこで、スポルト鍼灸整骨院 多磨店では、その治療プロセスとして「改善予防型プログラム治療」を提供しています。
検査とカウンセリングを通じて、患者様お一人お一人の症状に合わせた個別の施術プログラムを作成し、そして骨盤矯正を軸に、筋膜リリースや神経調整(鍼灸治療)を組み合わせることで、症状を根本から改善へと導きます。身体を構成する骨格・筋肉・神経の3要素すべてにアプローチできるのが、私たちの治療の大きな特徴です。
皆様のお悩みが根本的に解決されるよう、私たちは本気で施術に取り組ませていただきます。長年同じ症状で悩まれている方、もう同じ痛みを繰り返したくないと願う方は、ぜひ一度、ご相談ください。
《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》