慢性疲労

  • 昔は一晩で疲れがとれたのに…
  • 朝、起きるのがつらい…
  • いつも目や腰にダルさを感じる…
  • 風邪の治りがおそい…
  • 「疲れたぁ」がつい口からでる…

慢性疲労の原因と症状 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」

慢性疲労とは何か?その深刻な症状と多岐にわたる背景を理解する

慢性疲労は、単なる一時的な疲れとは異なり、休息や睡眠をとっても改善しない、半年以上続く倦怠感や疲労感を指します。医学的には「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)」という診断名が用いられることもあり、単なる怠けや気のせいではなく、日常生活に深刻な支障をきたす病態として認識されています。この慢性疲労は、身体的、精神的、社会的な側面から患者さんの生活の質を著しく低下させることがあります。

慢性疲労の定義と症状

慢性疲労は、明確な原因が特定できないにも関わらず、強い疲労感が半年以上持続し、以下の複数の症状を伴う場合に診断が検討されます。

  • 労作後倦怠感(PEM: Post-Exertional Malaise): 身体的または精神的な活動後に、症状が著しく悪化し、それが24時間以上続くこと。これが慢性疲労の最も特徴的な症状とされます。

  • 睡眠障害: ぐっすり眠った感じがしない、寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるなど、睡眠の質が著しく低下している状態。

  • 集中力や記憶力の低下: 思考力の低下や、物事を覚えられないといった認知機能の障害。

  • 起立性調節障害(POTS: Postural Orthostatic Tachycardia Syndrome): 立ち上がった際にめまい、立ちくらみ、動悸、吐き気などの症状が現れること。自律神経失調症と関連が深いとされています。

  • 筋肉痛や関節痛: 特定の部位だけでなく、全身にわたる筋肉の痛みや関節の痛みが頻繁に現れること。

  • 頭痛: 普段経験するような頭痛とは異なり、原因不明の慢性的な頭痛が続くこと。

  • リンパ節の腫れや圧痛: 首や脇の下のリンパ節に腫れや圧痛を感じることがあります。

  • 喉の痛み: 原因不明の喉の痛みが続くことがあります。

これらの症状は、日によって変動したり、ストレスや軽い運動で悪化したりする傾向があります。また、日常生活だけでなく、仕事や学業にも大きな影響を及ぼし、社会活動からの孤立に繋がることもあります。

慢性疲労の考えられる原因

慢性疲労の明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、複数の要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

  • 感染症: ウイルス感染症(EBウイルス、サイトメガロウイルス、インフルエンザウイルスなど)や細菌感染症の後に、疲労感が遷延することが報告されています。感染後の免疫系の過剰反応や神経系への影響が関連している可能性があります。

  • 免疫系の異常: 慢性疲労の患者さんでは、サイトカイン(炎症性物質)の異常な産生や、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性低下など、免疫機能の異常が指摘されています。

  • 神経系の異常: 自律神経系の機能不全(交感神経と副交感神経のバランスの乱れ)、脳内の神経伝達物質(セロトニン、ドーパミンなど)の異常、脳の血流低下などが関与していると考えられています。特に、ストレス反応を司る視床下部-下垂体-副腎皮質(HPA)軸の機能異常も指摘されています。

  • 内分泌系の異常: 副腎機能の低下や甲状腺機能の異常など、ホルモンバランスの乱れが慢性疲労に繋がることもあります。

  • 精神的ストレス: 長期にわたる精神的ストレスや、トラウマ体験が慢性疲労の発症や悪化に関与することがあります。うつ病や不安障害などの精神疾患との合併も多く見られますが、慢性疲労はそれらとは異なる独立した病態と認識されています。

  • 身体的ストレス: 過度の運動、睡眠不足、不規則な生活リズム、特定の薬剤の副作用なども慢性疲労を引き起こす要因となりえます。

  • 遺伝的要因: 一部の研究では、遺伝的な素因が慢性疲労の発症リスクを高める可能性も示唆されています。

慢性疲労の診断と治療

慢性疲労の診断は、特定の検査で確定できるものではなく、前述した症状が半年以上続き、他の疾患(甲状腺機能低下症、貧血、自己免疫疾患、悪性腫瘍、うつ病など)が除外された場合に総合的に判断されます。そのため、まずは他の病気の可能性を除外するための詳細な検査が必要となります。

治療は、症状の緩和と生活の質の向上を目的とした対症療法が中心となります。

  • 薬物療法: 痛みを和らげるための鎮痛剤、睡眠の質を改善するための睡眠導入剤、気分の落ち込みを和らげるための抗うつ薬などが症状に応じて処方されます。

  • 運動療法: 無理のない範囲で、段階的に運動量を増やしていく**段階的運動療法(GET: Graded Exercise Therapy)**が推奨されることがあります。ただし、労作後倦怠感が強い場合は慎重に行う必要があります。

  • 認知行動療法(CBT: Cognitive Behavioral Therapy): 疲労に対する考え方や行動パターンを修正し、症状の悪循環を断ち切ることを目指します。

  • 生活習慣の改善: 規則正しい睡眠リズム、バランスの取れた食事、ストレス管理、カフェインやアルコールの制限などが推奨されます。

  • 補助療法: 鍼灸治療やマッサージ、アロマセラピーなど、補完代替医療が症状緩和に役立つこともあります。

慢性疲労は、患者さん自身の努力だけでは克服が難しい複雑な病態です。症状に悩まされている場合は、自己判断せず、専門医(内科、心療内科、精神科など)に相談し、適切な診断と治療を受けることが何よりも重要です。社会的な理解とサポートも、慢性疲労の患者さんが回復していく上で不可欠となります。

「慢性疲労」改善のための3つの選択肢 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」

「慢性疲労」改善のための選択肢は、大きく分けて3つあります。

自宅でのセルフケア

慢性疲労のセルフケアでは、視床下部‐下垂体‐副腎系(HPA軸)の機能低下を防ぎ、自律神経の調和を図ることが大切です。

規則正しい生活リズムを整え、概日リズムを維持することでコルチゾール分泌の正常化を促します。また、軽い有酸素運動や深い呼吸を意識することで血流が改善し、細胞レベルでの酸素供給が高まります。過剰な刺激を避け、睡眠環境を整えることも慢性疲労の軽減に有効です。継続が改善の鍵となります。

症状が重い場合は、薬剤の使用も検討されますが、自己判断での服用は厳禁です。必ず専門家の指示に従ってください。

また、誤った知識や方法で行うセルフケアは、かえって状態を悪化させる危険性もあります。もし症状が改善しない場合は、悪化する前に速やかに医師や専門家に相談し、適切な治療を受けてください。

整形外科を受診する

整形外科における慢性疲労の治療は、筋・骨格系の障害や姿勢異常、神経根症など身体的原因の精査から始まります。

薬物療法では、筋緊張緩和のための筋弛緩薬や鎮痛薬、神経障害性疼痛に対するプレガバリンなどが用いられることがあります。重度の神経圧迫が疲労感の根本原因と判断される場合、脊椎除圧術や固定術といった手術療法が選択肢となります。痛みや機能障害の改善が全身の疲労軽減に直結するのが特徴です。

ただ、原因が特定しにくい症状に対しては、主に薬剤を処方し、その後の経過を観察するという保存療法的なアプローチが選択されます。

薬物療法は、痛みを一時的に早く抑えたい場合には非常に有効です。しかし、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。そのため、痛みが一時的に和らいでも、症状が再発しやすいという点には注意が必要です。

整骨院での治療を選択する

整骨院では、慢性疲労そのものを診断・治療するのではなく、疲労を増悪させる身体の不調、特に自律神経の乱れや筋肉の緊張、姿勢の歪みに着目してアプローチします。

まず、問診と触診を通じて、患者さんの生活習慣、ストレス状況、そして首・肩・背中・骨盤の歪みなどを詳細に評価します。これは、身体のバランスの崩れが自律神経系に影響を与え、慢性疲労に繋がる可能性があるためです。

主な施術として、鍼灸治療が非常に重要な役割を担います。東洋医学の観点から、全身の「気」と「血」の巡りを整え、身体本来の自然治癒力を高めることを目指します。慢性疲労に効果的とされる経穴(ツボ)、例えば疲労回復を促す足三里(あしさんり)、精神的な安定を図る神門(しんもん)、全身のバランスを整える合谷(ごうこく)などに鍼を施すことで、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進、自律神経のバランスを調整する効果が期待できます。お灸を併用すれば、温熱効果で身体を深部から温め、深いリラックス状態へと導き、睡眠の質の向上にも貢献します。

また、手技療法(徒手療法)で首や肩、背中など、疲労が蓄積しやすい部位の筋肉の緊張を緩めたり、骨盤矯正によって全身の姿勢を整えたりすることも行います。

これらの複合的な施術と、日常生活における休息、食事、軽い運動に関するアドバイスを通じて、慢性疲労による身体的な負担を軽減し、心身の回復をサポートします。

整骨院での治療における留意点としては、治療が手技中心となるため、施術者の技術や知識に差がある点です。そのため、正しい理論とエビデンスに基づいた効果的な施術が提供されているかを見極めることが大切です。どのような治療理念を持ち、どのようなアプローチを行う整骨院を選ぶかが大切になります。

 

スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う「慢性疲労」治療

 

 

スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う根本改善治療は、神経と血液の流れを正常化し、自然治癒力を高めることを目的としています。

神経と血液の流れを妨げている根本原因を追究し、骨盤矯正、筋膜リリース、神経調整などを組み合わせて根本原因にアプローチする治療法を「根本改善治療」といいます。

身体を構成する「骨格」「筋肉」「神経」3つの要素に同時にアプローチできるのが特徴です。

 

「骨盤・骨格矯正」で痛みの発生源を根本改善します。

骨盤は身体の土台、背骨は大黒柱です。

骨盤の歪みを矯正し、土台となる骨盤が正しいポジションに安定することにより、再び背骨が正常なS字カーブを描いて、痛みの発生源を根本から改善していきます。

痛みやシビレなどの不調を改善するにも、まずは骨組みから整えることが大切です。

「筋膜リリース」で筋肉の柔軟性を取り戻し、血流改善します。

筋肉を包み込む「筋膜」をリリースすることで、凝り固まった筋肉の柔軟性を取り戻し、全身の血流を改善し、リンパの流れを促進していきます。

筋肉が凝り固まったままの状態では、骨盤・骨格矯正の効果も半減してしまいます。

矯正された骨盤を維持させるためにも、患部の筋肉を柔らかくすることは必要不可欠です。

筋肉が柔軟性を取り戻すことで、骨盤が正しいポジションに安定し、内臓の働きやホルモンバランスも改善されます。

「神経調整」で神経の伝達異常を改善します。

痛みやシビレなどが長く続くと、神経も筋肉と同様に疲労し、感覚異常や知覚鈍麻、または神経過敏状態を引き起こしています。

骨盤や筋肉が正しい状態に戻ることで、ある程度の改善は見込めますが、慢性的な痛みやシビレの症状には、鍼灸治療を取入れた神経調整を行います。

神経調整で、神経の疲労を取り除き、慢性的な痛みやシビレをリセットします。

 

 

スポルト鍼灸整骨院 多磨店が考える健康とは、単に痛みがない状態を指すのではありません

それは「痛みなく快適な日常生活を送り、自分のやりたいことを自由にできること」、そして「身体的・精神的に調和がとれ、安定していること」です。

私たちは、目の前の痛みを取り除くだけでなく、その根本原因にアプローチし、「元に戻らない体づくり」を目指すという治療理念のもとに施術を行っています。

多くの場合、痛みがなくなると治療を中断され、再び同じような痛みに悩まされて来院される方が少なくありません。痛みが消えても、根本的な原因が解決され、「元に戻らない体づくり」ができていなければ、残念ながら同じ症状を繰り返してしまうのです。

そこで、スポルト鍼灸整骨院 多磨店では、その治療プロセスとして「改善予防型プログラム治療」を提供しています。

検査とカウンセリングを通じて、患者様お一人お一人の症状に合わせた個別の施術プログラムを作成し、そして骨盤矯正を軸に、筋膜リリースや神経調整(鍼灸治療)を組み合わせることで、症状を根本から改善へと導きます。身体を構成する骨格・筋肉・神経の3要素すべてにアプローチできるのが、私たちの治療の大きな特徴です。

皆様のお悩みが根本的に解決されるよう、私たちは本気で施術に取り組ませていただきます。長年同じ症状で悩まれている方、もう同じ痛みを繰り返したくないと願う方は、ぜひ一度、ご相談ください。

 

 

《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》