睡眠障害

  • 寝付きが悪い…
  • 睡眠薬が効かない…
  • 寝た感じがしない…
  • 寝てもスッキリと朝起きれない…
  • 日中の疲労感、倦怠感が抜けない…

睡眠障害の原因と症状 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」

睡眠障害とは何か?その多様な病態と日常生活への影響

睡眠障害とは、睡眠に関する様々な問題によって、心身の健康や日中の活動に支障をきたす病態の総称です。単に「眠れない」「眠りすぎる」といった個別の症状だけでなく、その背景には多様な原因とメカニズムが潜んでいます。現代社会において、睡眠障害は多くの人々に影響を及ぼし、生活の質の低下や、高血圧、糖尿病、心血管疾患、うつ病などの深刻な健康問題に繋がる可能性があるため、その理解と適切な対処が非常に重要です。

睡眠のメカニズムと睡眠障害の基礎知識

私たちの睡眠は、主に「ノンレム睡眠(深い眠り)」と「レム睡眠(浅い眠り、夢を見る睡眠)」という2つの異なる状態が、一晩に約90分周期で交互に繰り返されることで成り立っています。この睡眠リズムは、脳の視床下部にある視交叉上核(しこうさじょうかく)という部位が司る体内時計(概日リズム)によって調整されており、光や食事、社会活動などの外部環境とも密接に連携しています。また、睡眠を誘発するホルモンであるメラトニンや、覚醒を維持するオレキシンなどの神経伝達物質も、睡眠と覚醒のバランスに深く関わっています。

睡眠障害は、これらの睡眠と覚醒のメカニズムに何らかの異常が生じることで発症します。大きく分けて、睡眠の開始や維持に問題がある「不眠症」、日中の過度な眠気を伴う「過眠症」、睡眠中に異常な行動が生じる「睡眠時随伴症」、そして睡眠リズムが乱れる「概日リズム睡眠障害」などに分類されます。

睡眠障害の主な種類とそれぞれの特徴

睡眠障害は非常に多様ですが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。

  • 不眠症(Insomnia): 最も一般的な睡眠障害です。入眠困難(寝つきが悪い)、中途覚醒(夜中に何度も目が覚める)、早朝覚醒(朝早く目覚めてしまう)、熟眠障害(ぐっすり眠った感じがしない)といった症状が1ヶ月以上続き、そのために日中に倦怠感、集中力低下、イライラなどの不調が現れる状態を指します。ストレス、精神疾患(うつ病、不安障害など)、身体疾患(痛み、かゆみ、頻尿など)、薬剤の副作用、カフェインやアルコールの摂取、不規則な生活習慣などが原因となります。慢性化すると、さらに精神的な負担が増大し、悪循環に陥りやすくなります。

  • 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome, SAS): 睡眠中に繰り返し呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。いびきがひどい、日中の強い眠気、起床時の頭痛などが主な症状です。閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)中枢型睡眠時無呼吸症候群(CSAS)に分けられますが、肥満や顎が小さいことによる気道の閉塞が原因となる閉塞型が圧倒的に多いです。放置すると高血圧、心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まります。

  • むずむず脚症候群(Restless Legs Syndrome, RLS): 夕方から夜間にかけて、特に安静時に脚に不快な感覚(むずむず、虫が這う、かゆみなど)が生じ、足を動かしたくなる強い衝動に駆られる病気です。この不快感は通常、足を動かすことで一時的に軽減しますが、再び現れるため、入眠困難や中途覚醒を引き起こし、睡眠障害の原因となります。鉄欠乏やドーパミン系の異常が関与すると考えられています。

  • ナルコレプシー(Narcolepsy): 日中の耐え難い眠気(睡眠発作)を特徴とする過眠症の一種です。通常、感情の興奮時に突然体の力が抜ける情動脱力発作(カタプレキシー)を伴うことがあります。これは、覚醒を維持する神経伝達物質であるオレキシンの不足が原因と考えられています。

  • 概日リズム睡眠障害: 体内時計の乱れによって、睡眠と覚醒のリズムが社会生活と合致しなくなる状態です。交代勤務や時差ボケ(ジェットラグ)によるもの、あるいは睡眠相後退症候群(夜型)、睡眠相前進症候群(朝型)といったタイプがあります。これにより、望む時間に眠れず、望む時間に覚醒できないため、日中の活動に支障が生じます。

  • 睡眠時随伴症(Parasomnia): 睡眠中に起こる異常な行動や体験の総称です。

    • レム睡眠行動障害(REM Sleep Behavior Disorder, RBD): 夢の内容に一致した行動(大声を出したり、手足をバタつかせたりする)がレム睡眠中に現れる病気です。

    • 夢遊病(Sleepwalking): ノンレム睡眠中に意識が朦朧とした状態で歩き回るなどする行動です。

    • 夜驚症(Night Terrors): 深いノンレム睡眠中に突然叫び声を上げたり、パニックになったりする症状です。

睡眠障害の診断と治療

睡眠障害の診断には、詳細な問診が非常に重要です。睡眠日誌をつけてもらうことで、睡眠パターンを客観的に評価することもあります。必要に応じて、終夜睡眠ポリグラフ検査(Polysomnography, PSG)を行い、脳波、眼球運動、筋電図、呼吸、心電図、酸素飽和度などを一晩中記録し、睡眠の質や呼吸の状態を詳しく調べます。

治療は、睡眠障害の種類と原因によって異なります。

  • 生活習慣の改善(睡眠衛生指導): 不眠症や概日リズム睡眠障害の基本となります。規則正しい生活リズム、適切な睡眠環境、カフェインやアルコールの制限、適度な運動などが含まれます。

  • 薬物療法: 不眠症には睡眠導入剤や抗不安薬、過眠症には覚醒作用のある薬、むずむず脚症候群にはドーパミン作動薬などが処方されます。

  • 認知行動療法: 不眠症に対して非常に効果的とされています。睡眠に関する誤った信念や行動パターンを修正し、良い睡眠習慣を身につけることを目指します。

  • CPAP療法(持続陽圧呼吸療法): 睡眠時無呼吸症候群の主要な治療法です。睡眠中にマスクを装着し、一定の圧で空気を送り込むことで、気道の閉塞を防ぎます。

  • 手術療法: 睡眠時無呼吸症候群の一部や、物理的な気道閉塞が原因の場合に検討されることがあります。

睡眠障害は、放置するとQOL(Quality of Life)の低下だけでなく、様々な身体的・精神的疾患のリスクを高めます。気になる症状があれば、早めに専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。

 

 

「睡眠障害」改善のための3つの選択肢 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」

「睡眠障害」改善のための選択肢は、大きく分けて3つあります。

自宅でのセルフケア

睡眠障害のセルフケアとして、自律神経のバランスを整えることが重要です。

就寝前に副交感神経を優位にするため、ゆっくりとした深呼吸や、肩甲間部や後頚部の軽いストレッチが効果的です。また、寝室の環境を整えることも大切で、適切な室温・湿度管理、光刺激の調整は概日リズム(サーカディアンリズム)の安定に寄与します。

さらに、足湯や軽い入浴による末梢血流の促進は入眠を助け、睡眠の質向上に役立ちます。

症状が重い場合は、薬剤の使用も検討されますが、自己判断での服用は厳禁です。必ず専門家の指示に従ってください。

また、誤った知識や方法で行うセルフケアは、かえって状態を悪化させる危険性もあります。もし症状が改善しない場合は、悪化する前に速やかに医師や専門家に相談し、適切な治療を受けてください。

整形外科を受診する

整形外科での睡眠障害の治療は、疼痛性疾患に伴う入眠困難や中途覚醒に対して行われます。

変形性脊椎症や脊柱管狭窄症などによる神経症状が原因の場合、消炎鎮痛薬や筋弛緩薬を用いた薬物療法が中心となります。難治性の神経根症や激痛を伴う症例では、神経ブロックや脊椎固定術などの手術療法が選択されることもあります。

痛みの軽減が睡眠の質改善につながるため、原因病変への的確な治療が重要です。

ただ、原因が特定しにくい症状に対しては、主に薬を処方し、その後の経過を観察するという保存療法的なアプローチが選択されます。

薬物療法は、痛みを一時的に早く抑えたい場合には非常に有効です。しかし、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。そのため、痛みが一時的に和らいでも、症状が再発しやすいという点には注意が必要です。

整骨院での治療を選択する

整骨院では、睡眠障害そのものを直接治療するのではなく、その要因となりうる身体の不調、特に自律神経の乱れや筋肉の緊張、姿勢の歪みに着目してアプローチします。

まず、問診と触診を通じて、患者さんの睡眠パターン、日中の活動、ストレス状況、そして首や肩、背中、骨盤の歪みなどを詳細に評価します。

具体的な施術として、全身の血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる手技療法(徒手療法)が中心となります。特に、首から肩にかけての筋肉(僧帽筋、板状筋など)の緊張を緩めたり、骨盤矯正によって身体の軸を整えたりすることで、自律神経のバランスを整えることを目指します。また、硬くなった関節の可動域を広げるためのストレッチも重要です。

さらに、鍼灸治療は睡眠の質を高める上で非常に効果的です。東洋医学の観点から、全身の「気」と「血」の巡りを整え、自律神経(特に副交感神経)の働きを優位にすることで、リラックス効果を促します。

不眠に効果的とされる経穴(ツボ)、例えば首の付け根にある安眠(あんみん)、手首にある神門(しんもん)、足の裏にある失眠(しつみん)などに鍼を施すことで、心身の緊張を解き、自然な入眠をサポートします。お灸を併用すれば、温熱効果で身体を深部から温め、よりリラックスした状態へと導きます。

これらの複合的な施術と、生活習慣に関するアドバイスを通じて、睡眠の質の向上と、それに伴う日中の不調の改善を目指します。

整骨院での治療における留意点としては、治療が手技中心となるため、施術者の技術や知識に差がある点です。そのため、正しい理論とエビデンスに基づいた効果的な施術が提供されているかを見極めることが大切です。どのような治療理念を持ち、どのようなアプローチを行う整骨院を選ぶかが大切になります。

 

スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う「睡眠障害」治療

 

 

スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う根本改善治療は、神経と血液の流れを正常化し、自然治癒力を高めることを目的としています。

神経と血液の流れを妨げている根本原因を追究し、骨盤矯正、筋膜リリース、神経調整などを組み合わせて根本原因にアプローチする治療法を「根本改善治療」といいます。

身体を構成する「骨格」「筋肉」「神経」3つの要素に同時にアプローチできるのが特徴です。

 

「骨盤・骨格矯正」で痛みの発生源を根本改善します。

骨盤は身体の土台、背骨は大黒柱です。

骨盤の歪みを矯正し、土台となる骨盤が正しいポジションに安定することにより、再び背骨が正常なS字カーブを描いて、痛みの発生源を根本から改善していきます。

痛みやシビレなどの不調を改善するにも、まずは骨組みから整えることが大切です。

「筋膜リリース」で筋肉の柔軟性を取り戻し、血流改善します。

筋肉を包み込む「筋膜」をリリースすることで、凝り固まった筋肉の柔軟性を取り戻し、全身の血流を改善し、リンパの流れを促進していきます。

筋肉が凝り固まったままの状態では、骨盤・骨格矯正の効果も半減してしまいます。

矯正された骨盤を維持させるためにも、患部の筋肉を柔らかくすることは必要不可欠です。

筋肉が柔軟性を取り戻すことで、骨盤が正しいポジションに安定し、内臓の働きやホルモンバランスも改善されます。

「神経調整」で神経の伝達異常を改善します。

痛みやシビレなどが長く続くと、神経も筋肉と同様に疲労し、感覚異常や知覚鈍麻、または神経過敏状態を引き起こしています。

骨盤や筋肉が正しい状態に戻ることで、ある程度の改善は見込めますが、慢性的な痛みやシビレの症状には、鍼灸治療を取入れた神経調整を行います。

神経調整で、神経の疲労を取り除き、慢性的な痛みやシビレをリセットします。

 

 

スポルト鍼灸整骨院 多磨店が考える健康とは、単に痛みがない状態を指すのではありません

それは「痛みなく快適な日常生活を送り、自分のやりたいことを自由にできること」、そして「身体的・精神的に調和がとれ、安定していること」です。

私たちは、目の前の痛みを取り除くだけでなく、その根本原因にアプローチし、「元に戻らない体づくり」を目指すという治療理念のもとに施術を行っています。

多くの場合、痛みがなくなると治療を中断され、再び同じような痛みに悩まされて来院される方が少なくありません。痛みが消えても、根本的な原因が解決され、「元に戻らない体づくり」ができていなければ、残念ながら同じ症状を繰り返してしまうのです。

そこで、スポルト鍼灸整骨院 多磨店では、その治療プロセスとして「改善予防型プログラム治療」を提供しています。

検査とカウンセリングを通じて、患者様お一人お一人の症状に合わせた個別の施術プログラムを作成し、そして骨盤矯正を軸に、筋膜リリースや神経調整(鍼灸治療)を組み合わせることで、症状を根本から改善へと導きます。身体を構成する骨格・筋肉・神経の3要素すべてにアプローチできるのが、私たちの治療の大きな特徴です。

皆様のお悩みが根本的に解決されるよう、私たちは本気で施術に取り組ませていただきます。長年同じ症状で悩まれている方、もう同じ痛みを繰り返したくないと願う方は、ぜひ一度、ご相談ください。

 

 

《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》