坐骨神経痛
- 腰・臀部・下肢いずれかに痛みがある…
- たまに電気が走るような感覚がある…
- 座っているとだんだん痺れてくる…
- 足に温度を感じない部分がある…
- 薬をもらったけど痺れが改善しない…
坐骨神経痛の原因と症状 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
坐骨神経痛とは何か?その症状と原因を深く掘り下げる
坐骨神経痛は、腰からお尻、太ももの裏側、ふくらはぎ、そして足先にかけて広がる痛みやしびれ、または麻痺などの症状を指す総称です。これは、特定の病名ではなく、坐骨神経が何らかの原因によって圧迫されたり、刺激されたりすることで生じる症状のことで、多くの人々が経験する一般的なものです。坐骨神経は人体で最も太く長い末梢神経であり、その経路のどこかに問題が生じると、広範囲にわたる不快な症状を引き起こします。
坐骨神経の解剖と坐骨神経痛の発生メカニズム
坐骨神経は、腰椎の下部(第4腰椎から仙骨にかけての神経根)から始まり、お尻の梨状筋(りじょうきん)の下を通り、太ももの裏側を下って膝の裏で二股に分かれ、さらに足先まで伸びています。この長い経路のどこかで神経が圧迫されると、その先の支配領域に症状が現れるのが坐骨神経痛のメカニズムです。
坐骨神経痛の主な原因は多岐にわたりますが、最も一般的なのは以下の疾患です。
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腰椎椎間板ヘルニア:若年層から中年層に多く見られる原因です。椎骨の間にあるクッション材である椎間板が損傷し、内部の髄核が飛び出すことで、脊髄から枝分かれする神経根を圧迫します。この圧迫が坐骨神経の出発点である神経根に生じることで、典型的な坐骨神経痛の症状が引き起こされます。
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腰部脊柱管狭窄症:中高年層に多い原因です。加齢による椎間板の変性、椎間関節の肥厚、黄色靭帯の肥厚などによって、脊椎の中を通る神経のトンネル(脊柱管)が狭くなり、中の神経、特に馬尾神経(ばびしんけい)や神経根が圧迫されることで坐骨神経痛を発症します。この場合、特に歩行時に症状が悪化し、休憩すると改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的です。
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梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん):梨状筋はお尻の深部にある筋肉で、股関節を外旋させる働きがあります。この梨状筋が何らかの原因で硬くなったり、炎症を起こしたりすることで、その下を通る坐骨神経が圧迫され、お尻から下肢にかけての坐骨神経痛様の症状を引き起こします。MRIなどの画像診断では異常が見られないことも多く、鑑別が難しい場合があります。
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変形性脊椎症:加齢により椎骨の変形が進み、骨棘(こつきょく)が形成されることで神経を刺激・圧迫し、坐骨神経痛を引き起こすことがあります。
その他にも、脊椎分離すべり症、脊椎腫瘍、感染症、外傷などが原因となることもあります。
坐骨神経痛の症状の種類
坐骨神経痛の症状は、その原因や圧迫される神経の部位、程度によって様々です。
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痛み:お尻から太ももの裏側、ふくらはぎ、足の甲や裏にかけて、ズキズキ、ジンジン、ピリピリといった様々な種類の痛みが広がるのが特徴です。電気が走るような鋭い痛みを感じることもあります。
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しびれ:痛みとともに、ピリピリとしたしびれや、感覚が鈍くなる感覚障害を伴うことがあります。特定の皮膚の領域(デルマトーム)に沿ってしびれが現れる場合、どの神経が圧迫されているかを特定する手がかりになります。
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筋力低下:神経の圧迫が強い場合、神経が支配する筋肉に力が入りにくくなる運動麻痺の症状が現れることがあります。足首が持ち上がらない(下垂足)などの症状が見られることもあります。
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感覚異常:触った感覚が鈍くなったり、冷感や熱感を感じたりすることがあります。
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排尿・排便障害:稀ですが、馬尾神経が広範囲に圧迫されると、膀胱や直腸の機能に影響が出て、排尿困難や便秘、尿失禁などの症状(馬尾症候群)が現れることがあります。これは緊急性が非常に高く、速やかな医療機関の受診が必要です。
坐骨神経痛の診断と治療
坐骨神経痛の診断は、症状の詳細な問診に加え、徒手筋力テストや感覚テスト、腱反射などを用いた神経学的検査が行われます。そして、X線(レントゲン)、MRI、CTなどの画像診断によって、神経圧迫の原因となっている椎間板の突出や脊柱管の狭窄、骨棘の有無などを詳細に確認します。
治療は、まず保存療法が選択されることがほとんどです。
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薬物療法:非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)、神経障害性疼痛薬、筋弛緩剤などが用いられ、痛みの軽減と炎症の抑制を図ります。
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神経ブロック注射:痛みが強い場合や薬物療法で効果が見られない場合に、痛みを伝達する神経の周囲に局所麻酔薬やステロイドを注入し、痛みの悪循環を断ち切ることを目指します。
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理学療法:痛みが落ち着いてきたら、ストレッチ、筋力トレーニング(特に体幹筋の強化)、姿勢指導などが行われます。これらは症状の軽減だけでなく、再発予防にも繋がります。
これらの保存療法で改善が見られない、あるいは筋力低下や排尿・排便障害といった重篤な神経症状が進行している場合には、手術療法が検討されます。手術は、神経を圧迫している原因(ヘルニアや狭窄部位など)を取り除き、神経の圧迫を解除することを目的とします。
坐骨神経痛は、原因を正確に特定し、適切な治療とセルフケアを継続することで、多くの場合症状の改善が見込めます。症状に悩まされている場合は、自己判断せずに専門医に相談することが重要です。
「坐骨神経痛」改善のための3つの選択肢 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
「坐骨神経痛」改善のための選択肢は、大きく分けて3つあります。
自宅でのセルフケア
坐骨神経痛の症状緩和には、自宅でできるケアが大切です。
まず、痛みの原因となりやすい梨状筋(りじょうきん)のストレッチは非常に効果的です。仰向けに寝て、片方の足首を反対側の膝に乗せ、ゆっくりと胸に引き寄せるストレッチなどが挙げられます。これは、梨状筋の緊張を和らげ、坐骨神経への圧迫を軽減するのに役立ちます。
また、長時間の同じ姿勢は避け、適度な休憩と体位変換を心がけましょう。腰椎への負担を減らすために、座る際はクッションを使用したり、正しい姿勢を保つ意識も重要です。痛みが強い時は無理せず安静にし、症状に合わせて無理のない範囲で継続してください。
症状が重い場合は、薬剤の使用も検討されますが、自己判断での服用は厳禁です。必ず専門家の指示に従ってください。
また、誤った知識や方法で行うセルフケアは、かえって状態を悪化させる危険性もあります。もし症状が改善しない場合は、悪化する前に速やかに医師や専門家に相談し、適切な治療を受けてください。
整形外科を受診する
整形外科では坐骨神経痛に対し、まず痛みの原因を特定し、保存療法から開始するのが一般的です。
薬物療法では、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)で炎症を抑えたり、神経痛に特化した薬剤で痛みを緩和したりします。また、強い痛みやしびれには、神経の興奮を直接抑える神経ブロック注射が行われることもあります。これは、局所麻酔薬やステロイドを神経の周囲に注入し、即効性のある痛みの軽減を目指すものです。
これらの保存的治療で効果が乏しい場合や、筋力低下、排尿障害(馬尾症候群)などの神経症状が進行する際は、手術療法が検討されます。原因となっている椎間板ヘルニアの切除や、脊柱管の狭窄部の除圧などを行い、神経への圧迫を根本的に解消することで、坐骨神経痛の改善を目指します。
ただ、原因が特定しにくい症状に対しては、主に痛み止め(鎮痛剤)を処方し、その後の経過を観察するという保存療法的なアプローチが選択されます。
薬物療法は、痛みを一時的に早く抑えたい場合には非常に有効です。しかし、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。そのため、痛みが一時的に和らいでも、症状が再発しやすいという点には注意が必要です。
整骨院での治療を選択する
整骨院では、坐骨神経痛に対し、単に痛みのある部位だけでなく、その根本原因にアプローチします。
まず、問診と触診を通じて姿勢や動作の癖を詳細に評価し、骨盤矯正によって身体の歪みを整えることで、坐骨神経への負担軽減を目指します。特に、坐骨神経が通過する梨状筋(りじょうきん)の緊張が原因の梨状筋症候群の場合、このバランス改善が非常に重要です。
主な施術として、硬くなった筋肉を緩め血流を促進する手技療法(徒手療法)を行います。これには、深部の筋肉へのマッサージや、関節の可動域を広げるストレッチが含まれます。
さらに、鍼灸治療も効果的です。東洋医学に基づき、痛みのある経路上の経穴(ツボ)(例:環跳、委中、承山など)に鍼を施すことで、筋肉の深層に直接刺激を与え、鎮痛効果や血行改善を図ります。お灸を併用すれば、温熱効果で筋肉の弛緩を促進し、症状の緩和に貢献します。これらの複合的な施術で、坐骨神経痛の症状改善と再発予防を目指します。
整骨院での治療における留意点としては、治療が手技中心となるため、施術者の技術や知識に差がある点です。そのため、正しい理論とエビデンスに基づいた効果的な施術が提供されているかを見極めることが大切です。どのような治療理念を持ち、どのようなアプローチを行う整骨院を選ぶかが大切になります。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う「坐骨神経痛」治療
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う根本改善治療は、神経と血液の流れを正常化し、自然治癒力を高めることを目的としています。
神経と血液の流れを妨げている根本原因を追究し、骨盤矯正、筋膜リリース、神経調整などを組み合わせて根本原因にアプローチする治療法を「根本改善治療」といいます。
身体を構成する「骨格」「筋肉」「神経」3つの要素に同時にアプローチできるのが特徴です。
「骨盤・骨格矯正」で痛みの発生源を根本改善します。
骨盤は身体の土台、背骨は大黒柱です。
骨盤の歪みを矯正し、土台となる骨盤が正しいポジションに安定することにより、再び背骨が正常なS字カーブを描いて、痛みの発生源を根本から改善していきます。
痛みやシビレなどの不調を改善するにも、まずは骨組みから整えることが大切です。
「筋膜リリース」で筋肉の柔軟性を取り戻し、血流改善します。
筋肉を包み込む「筋膜」をリリースすることで、凝り固まった筋肉の柔軟性を取り戻し、全身の血流を改善し、リンパの流れを促進していきます。
筋肉が凝り固まったままの状態では、骨盤・骨格矯正の効果も半減してしまいます。
矯正された骨盤を維持させるためにも、患部の筋肉を柔らかくすることは必要不可欠です。
筋肉が柔軟性を取り戻すことで、骨盤が正しいポジションに安定し、内臓の働きやホルモンバランスも改善されます。
「神経調整」で神経の伝達異常を改善します。
痛みやシビレなどが長く続くと、神経も筋肉と同様に疲労し、感覚異常や知覚鈍麻、または神経過敏状態を引き起こしています。
骨盤や筋肉が正しい状態に戻ることで、ある程度の改善は見込めますが、慢性的な痛みやシビレの症状には、鍼灸治療を取入れた神経調整を行います。
神経調整で、神経の疲労を取り除き、慢性的な痛みやシビレをリセットします。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店が考える健康とは、単に痛みがない状態を指すのではありません
それは「痛みなく快適な日常生活を送り、自分のやりたいことを自由にできること」、そして「身体的・精神的に調和がとれ、安定していること」です。
私たちは、目の前の痛みを取り除くだけでなく、その根本原因にアプローチし、「元に戻らない体づくり」を目指すという治療理念のもとに施術を行っています。
多くの場合、痛みがなくなると治療を中断され、再び同じような痛みに悩まされて来院される方が少なくありません。痛みが消えても、根本的な原因が解決され、「元に戻らない体づくり」ができていなければ、残念ながら同じ症状を繰り返してしまうのです。
そこで、スポルト鍼灸整骨院 多磨店では、その治療プロセスとして「改善予防型プログラム治療」を提供しています。
検査とカウンセリングを通じて、患者様お一人お一人の症状に合わせた個別の施術プログラムを作成し、そして骨盤矯正を軸に、筋膜リリースや神経調整(鍼灸治療)を組み合わせることで、症状を根本から改善へと導きます。身体を構成する骨格・筋肉・神経の3要素すべてにアプローチできるのが、私たちの治療の大きな特徴です。
皆様のお悩みが根本的に解決されるよう、私たちは本気で施術に取り組ませていただきます。長年同じ症状で悩まれている方、もう同じ痛みを繰り返したくないと願う方は、ぜひ一度、ご相談ください。
《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》