手足のシビレ
- 長時間のパソコン作業で指が痺れる…
- スポーツ中に手や足が痺れる…
- 物を持っているときの左右の手の感覚が違う…
- 座っていると足が痺れる…
- 薬を飲んでいるけど痺れが治まらない…
手足のシビレの原因と症状 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
手足のシビレとは何か?その多様な原因と隠れた病態
手足のシビレは、多くの方が経験する一般的な症状ですが、その背後には多種多様な原因が潜んでいます。単なる一時的な血行不良から、神経の圧迫、さらには全身性の疾患、脳や脊髄の病気まで、そのスペクトラムは非常に広範です。ピリピリ、ジンジンといった感覚異常や、感覚の鈍麻、力が入りにくいなどの運動障害として現れる手足のシビレは、その発生部位や特徴によって原因を絞り込むことができます。そのため、安易な自己判断は避け、専門家による正確な診断が不可欠です。
手足のシビレの主な原因:末梢神経障害
手足のシビレの最も頻度の高い原因の一つが、末梢神経の障害です。末梢神経は、脳や脊髄から枝分かれし、全身に分布して感覚や運動を司っています。この神経がどこかで圧迫されたり、損傷を受けたりすると、その神経が支配する領域に手足のシビレが発生します。
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神経の圧迫によるもの:
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頚椎症(けいついしょう)/頚椎椎間板ヘルニア(けいついついかんばんへるにあ):首の骨(頚椎)の変性や椎間板の突出により、脊髄から腕や手に向かう神経根が圧迫されることで、片側の腕や手のしびれ、痛み、筋力低下を引き起こします。特定の指に症状が現れることも特徴です。
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胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん): 首の付け根から脇の下にかけての狭い空間で、腕に向かう神経や血管が圧迫され、腕や手のしびれ、冷感、だるさなどを引き起こします。腕を上げたときに症状が悪化しやすい傾向があります。
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手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん):手首にある手根管というトンネルで正中神経が圧迫され、親指から薬指の半分にかけてしびれや痛みが現れます。特に夜間や明け方に症状が強まることが多く、手を振ると楽になることもあります。
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肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん):肘の内側にある肘部管で尺骨神経が圧迫され、小指と薬指の半分にしびれや感覚鈍麻が生じます。進行すると指の変形(鷲手変形)や握力の低下も現れることがあります。
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腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう):腰の脊柱管が狭くなり、中の神経が圧迫されることで、お尻から太もも、ふくらはぎ、足にかけての手足のシビレ、痛み、脱力感が現れます。特に歩くと症状が悪化し、休憩すると改善する「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が特徴的です。
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腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんへるにあ):腰の椎間板が突出して神経根を圧迫し、坐骨神経痛としてお尻から下肢にかけての手足のシビレや痛みを引き起こします。
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全身性の病気によるもの:
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糖尿病性神経障害:糖尿病の三大合併症の一つで、高血糖が続くことで末梢神経が障害され、両手足の先端からしびれが始まることが多いです。進行すると感覚が鈍くなり、足の潰瘍などにも繋がる可能性があります。
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ビタミン欠乏症:特にビタミンB群(B1、B6、B12など)の不足は、末梢神経の機能に影響を与え、手足のシビレを引き起こすことがあります。
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甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、全身の代謝が悪くなり、手足のむくみやしびれが現れることがあります。
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慢性腎臓病:腎機能の低下により体内に老廃物が蓄積し、末梢神経に影響を与えることで手足のシビレが生じることがあります。
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自己免疫疾患:関節リウマチや全身性エリテマトーデス、多発性硬化症など、免疫システムの異常が神経を攻撃し、手足のシビレや麻痺を引き起こすことがあります。
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アルコール性神経障害:過度のアルコール摂取は末梢神経にダメージを与え、手足のシビレを誘発することがあります。
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手足のシビレの緊急性の高い原因:中枢神経障害
脳や脊髄といった中枢神経系の病変も、手足のシビレの重要な原因です。これらの場合は緊急性が高く、迅速な医療機関の受診が必要です。
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脳卒中(脳梗塞、脳出血):脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳の一部が障害を受け、体の片側に突然のしびれや麻痺、言語障害、意識障害などの症状が現れます。
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脳腫瘍:脳にできた腫瘍が神経を圧迫したり、脳機能に影響を与えたりすることで、手足のシビレや麻痺、頭痛などの症状を引き起こします。
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脊髄損傷:事故や転倒などで脊髄が損傷すると、損傷部位以下に両手足のしびれ、麻痺、感覚障害、排尿・排便障害などの重篤な症状が現れます。
診断と受診の目安
手足のシビレの診断では、詳細な問診(いつから、どのように、どの範囲がしびれるか、他の症状の有無など)が非常に重要です。次に、神経学的検査で感覚、運動機能、反射などを調べ、神経の障害部位を推定します。必要に応じて、X線、MRI、CTなどの画像診断や、神経伝導速度検査、筋電図などの電気生理学的検査が行われます。
特に、以下のような手足のシビレの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
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突然発症した強い手足のシビレや麻痺
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しびれが急速に悪化している
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片方の手足だけでなく、顔や反対側にもしびれが広がっている
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物が持てない、歩きにくいなどの筋力低下を伴う
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排尿・排便が困難になった
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頭痛、めまい、ろれつが回らないなど、他の神経症状を伴う
手足のシビレは放置すると症状が悪化したり、原因疾患の治療が遅れたりするリスクがあります。気になる症状があれば、必ず専門医に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
「手足シビレ」改善のための3つの選択肢 | 府中の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 多磨店」
「手足シビレ」改善のための選択肢は、大きく分けて3つあります。
自宅でのセルフケア
手足のシビレは日常生活に大きな影響を与えますが、自宅でのセルフケアで症状を和らげられる場合があります。まず、長時間の同じ姿勢を避け、定期的に体を動かして血行を促進しましょう。例えば、手根管症候群による手のシビレには、手首を優しくストレッチしたり、指を広げたり閉じたりする運動が有効です。また、足のシビレがある場合は、足首の曲げ伸ばしや、ふくらはぎのストレッチを試してみてください。特に、糖尿病性神経障害が原因の場合は、血糖値の管理が不可欠です。症状が改善しない場合や悪化する場合は、放置せずに専門医に相談しましょう。
症状が重い場合は、薬剤の使用も検討されますが、自己判断での服用は厳禁です。必ず専門家の指示に従ってください。
また、誤った知識や方法で行うセルフケアは、かえって状態を悪化させる危険性もあります。もし症状が改善しない場合は、悪化する前に速やかに医師や専門家に相談し、適切な治療を受けてください。
整形外科を受診する
整形外科では手足のシビレに対し、まずMRIや神経伝導速度検査などで原因を特定します。
薬物療法として、神経の炎症を抑える非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)や、神経障害性疼痛に特化した薬剤が処方されます。神経の圧迫が原因で痛みが強い場合は、神経ブロック注射を行うこともあり、局所麻酔薬やステロイドを注入し、症状の緩和を図ります。
保存療法で改善が見られない場合や、筋力低下、排尿障害(馬尾症候群)などの重篤な神経症状が進行する際は、手術療法が検討されます。原因となっている椎間板ヘルニアの摘出や、脊柱管狭窄症の除圧などを行い、神経への圧迫を根本的に解消し、手足のシビレの改善を目指します。
ただ、原因が特定しにくい症状に対しては、主に痛み止め(鎮痛剤)を処方し、その後の経過を観察するという保存療法的なアプローチが選択されます。
薬物療法は、痛みを一時的に早く抑えたい場合には非常に有効です。しかし、痛みの根本的な原因を解決するものではありません。そのため、痛みが一時的に和らいでも、症状が再発しやすいという点には注意が必要です。
整骨院での治療を選択する
整骨院で治療する手足のシビレは「末梢神経障害に起因するもの」です。全身性の病気や中枢神経障害に起因するシビレは、速やかに専門医に相談し、適切な診断と治療を受けて下さい。
整骨院では、手足のシビレに対し、その根本原因となる身体の歪みに着目した施術を行います。
まず、問診と触診で姿勢や筋肉の緊張状態を詳細に評価し、神経の圧迫部位を特定します。その上で、骨盤矯正や猫背矯正などによって脊柱のバランスを整え、頚椎や腰椎からの神経圧迫を軽減することを目指します。
主な施術として、硬くなった筋肉を緩め、血行を促進する手技療法(徒手療法)が中心です。これには、深部にある筋肉へのマッサージや、関節の可動域を広げるためのストレッチ、そして神経の通り道を広げるための関節モビライゼーションなどが含まれます。例えば、胸郭出口症候群によるシビレには、鎖骨周辺の筋肉を緩めるアプローチを行います。
さらに、鍼灸治療も非常に効果的です。東洋医学の観点から、全身の「気」と「血」の巡りを整えることで、自然治癒力を引き出します。手足のシビレの場合、関連する経穴(ツボ)、例えば首の天鼎(てんてい)、腕の曲池(きょくち)、足の足三里(あしさんり)などに鍼を施すことで、神経周囲の血流を改善し、鎮痛効果やしびれの軽減を図ります。お灸を併用することで、温熱効果による筋肉の弛緩も促し、症状の緩和に貢献します。
これらの複合的な施術と、日常生活でのアドバイスを通じて、手足のシビレの改善と再発予防を目指します。
整骨院での治療における留意点としては、治療が手技中心となるため、施術者の技術や知識に差がある点です。そのため、正しい理論とエビデンスに基づいた効果的な施術が提供されているかを見極めることが大切です。どのような治療理念を持ち、どのようなアプローチを行う整骨院を選ぶかが大切になります。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う「手足のシビレ」治療
スポルト鍼灸整骨院 多磨店の行う根本改善治療は、神経と血液の流れを正常化し、自然治癒力を高めることを目的としています。
神経と血液の流れを妨げている根本原因を追究し、骨盤矯正、筋膜リリース、神経調整などを組み合わせて根本原因にアプローチする治療法を「根本改善治療」といいます。
身体を構成する「骨格」「筋肉」「神経」3つの要素に同時にアプローチできるのが特徴です。
「骨盤・骨格矯正」で痛みの発生源を根本改善します。
骨盤は身体の土台、背骨は大黒柱です。
骨盤の歪みを矯正し、土台となる骨盤が正しいポジションに安定することにより、再び背骨が正常なS字カーブを描いて、痛みの発生源を根本から改善していきます。
痛みやシビレなどの不調を改善するにも、まずは骨組みから整えることが大切です。
「筋膜リリース」で筋肉の柔軟性を取り戻し、血流改善します。
筋肉を包み込む「筋膜」をリリースすることで、凝り固まった筋肉の柔軟性を取り戻し、全身の血流を改善し、リンパの流れを促進していきます。
筋肉が凝り固まったままの状態では、骨盤・骨格矯正の効果も半減してしまいます。
矯正された骨盤を維持させるためにも、患部の筋肉を柔らかくすることは必要不可欠です。
筋肉が柔軟性を取り戻すことで、骨盤が正しいポジションに安定し、内臓の働きやホルモンバランスも改善されます。
「神経調整」で神経の伝達異常を改善します。
痛みやシビレなどが長く続くと、神経も筋肉と同様に疲労し、感覚異常や知覚鈍麻、または神経過敏状態を引き起こしています。
骨盤や筋肉が正しい状態に戻ることで、ある程度の改善は見込めますが、慢性的な痛みやシビレの症状には、鍼灸治療を取入れた神経調整を行います。
神経調整で、神経の疲労を取り除き、慢性的な痛みやシビレをリセットします。
スポルト鍼灸整骨院 多磨店が考える健康とは、単に痛みがない状態を指すのではありません
それは「痛みなく快適な日常生活を送り、自分のやりたいことを自由にできること」、そして「身体的・精神的に調和がとれ、安定していること」です。
私たちは、目の前の痛みを取り除くだけでなく、その根本原因にアプローチし、「元に戻らない体づくり」を目指すという治療理念のもとに施術を行っています。
多くの場合、痛みがなくなると治療を中断され、再び同じような痛みに悩まされて来院される方が少なくありません。痛みが消えても、根本的な原因が解決され、「元に戻らない体づくり」ができていなければ、残念ながら同じ症状を繰り返してしまうのです。
そこで、スポルト鍼灸整骨院 多磨店では、その治療プロセスとして「改善予防型プログラム治療」を提供しています。
検査とカウンセリングを通じて、患者様お一人お一人の症状に合わせた個別の施術プログラムを作成し、そして骨盤矯正を軸に、筋膜リリースや神経調整(鍼灸治療)を組み合わせることで、症状を根本から改善へと導きます。身体を構成する骨格・筋肉・神経の3要素すべてにアプローチできるのが、私たちの治療の大きな特徴です。
皆様のお悩みが根本的に解決されるよう、私たちは本気で施術に取り組ませていただきます。長年同じ症状で悩まれている方、もう同じ痛みを繰り返したくないと願う方は、ぜひ一度、ご相談ください。
《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》